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Lilies of the Valley_edited.jpg

​水色の始発

Miduiro no hazimari

切り取った今日という日に、

新しいあだ名をつけてほしい。
その名前をお守りにして、

これからを迎えるから。

胸の内を開けば遠退いてしまうような、

僅かな憂いさえ微笑みで包んでくれた。
あなたはあなたであると、

私は私で良いと、

同じ目線で追いかけた日々。

悪気ない皮肉も、

未熟な哲学も、
大切にしておけばこれ以上に笑えたね。

上を向けなくなってもお揃いで違う空、
微かな光さえ時を経て届けてくれる。
あなたはあなたのペースを、

私は私のリズムを、

保つ歩幅で追い風を追う。

意味の無い会話も、

ひとりが寂しいのも、
大切にしようね。
これ以上に笑えるように。

最後と雖も敢えて告げないよ。
来た道振り返り、

何時でも逢えるよう。

最後に泣けるほど愛をくれたあなたへ。
夕凪に春夏秋冬の零れそうな覚えを呼ぶ。

切り取った今日という日に、
新しいあだ名をつけてほしい。
その名前をお守りにして、
これからを迎えるから。

白紙ページ: 概要
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